音楽は夢を見る 今ここにある気持ち全部 嘘じゃないだけど世界は窓の外 遠くてまるで何1つ 届くことないみたいだ テーブルの上小さなスピーカーが 流す音楽だけが この部屋なんか飛び出して何もかも ずっと遠くまで放り投げてるみたいさ だから オレはそれに憧れて ひとりきり部屋の隅で 自分の心の音を捜し 鳴らそうとしてる それは約束なんかなくたって戸惑いもせずに まるでただ走ること嬉しくて駆け出した 子供みたいに無邪気に いくつだってほら、街を夜を 越えていくんだ だから オレはそれに憧れて 壁にもたれ見上げた空に 自分の見た夢を描いてやりたくて 悲しさやむなしさより胸のもっとおくのほう ずっとそこにある音を 鳴らそうとしてる |
1000の想い 「何もありやしないんだ」そんなふうに 都会はつったって見えるよ やけに生温い風がバカにでかいビルを つたって吹いてくる 「二度と戻ることのない一度きりの今」ってやつが 夕暮れの公園をさっきから何べんも 通り過ぎるのをただ 1人ベンチでずっと 見送ってばかりいるんだ 「今まで」も「これから」も全部 むなしくばかり思えて 「本当」だった気持ちが薄くなった影と一緒に なんだか遠くの方見えなくなってく 何処へ向かってるのかなんてちっともわかりやしないよ だけどただ夜がまた街をのみ込んだら 曖昧な憂鬱やありったけの退屈や うすっぺらい夢やあこがれや そんなものばかりたくさんもって 「今日」が終わったらきっと なにもかもまるで 意味のない歌を歌うことや 意味のない踊りに夢中になって 夜が更けるままに からっぽの明日を ノックしてるのさ 行き場をさがす1000の想い あてもないくせに彷徨ってる ほとんどのことは本当はどうだっていいんだ ただ 意味のない歌を歌うことや 意味のない踊りに夢中になって 夜が更けるままに からっぽの明日を ノックしてるのさ |
心象風景
東京の空がなんか馬鹿みたいに青い日 駅近くの広場 街路樹がつくった影で 煙草をふかしてるオレはだんだん増える人達を ぼんやりとした目で眺めてる 逃げるように立って今朝まで降ってた雨の 匂いがまだ残ってる大通りを横切り 陽の当らない裏道から入ったアーケード 一人きりなんか居場所がないふと こんな日をいくつ過ぎたんだろうって思う きっともう数えられやしないよ 目に映る街も人も 少しずつ変わってくのに ずっと同じことばかり想いながら ロータリーの喫煙所ではホームレスのおじさんが 昨日のスポーツ新聞を広げてただ今日が終わるのを待ってる その脇元気な声でティッシュを配るネーチャン 駅からはたくさんの人がいっせいに出てきて 満員の横断歩道の信号が青に変わっても どこに行きたい場所もないんだだって 冷めた目で見る街は全部ガラクタだから ポケットから取り出したヘッドフォンで耳をふさいだ 街のざわめきよりも ずっと うるさい音で始まったその歌はまるで 色褪せるなんて知らないみたいただかっこよくて オレはなんか笑っちまう 真っ青に塗り潰された空のキャンパスの上を オレンジ色した電車がゆっくりと横切ってく オレはなんだかもうちっとも怖くも寂しくもなくって 意味だとか理由だとか ひどくたよりない毎日を また歩き始めてる 人波や時間の中をただ前を向いて 足跡も残らないアスファルトの上 また同じことばかりを想いながら |
生きてるかぎり
窓を開けてシャツを干しながらベランダから見るいつもの景色は 無口で平べったくてなんだか絵みたい ママが子供を連れて歩いてくる この世のすべてには意味があるなんてことよく言うけど 一万何千何百何十何回目かの「今日」は 意味なんて何一つ無いみたいに静かだよ 音楽をかけようだってかっこいい音したギターは 疑いのない真実だから 一人きりの休日 読み終わった本を棚に並べたら きっともう手にとって開くこともない 興奮や感動はだんだんと薄れていって 秒針だけが忙しく動く部屋に寝転がってただ この瞬間はオレのもので この一瞬はオレのもので それは生きてるかぎりずっと変わらない 空が青いみたいに本当のことだって それだけがわかるんだ アンソニーが28曲を歌い終わって 冷蔵庫のモーター音だけが耳鳴りみたいに響いてる 日が暮れ始める前にどっかでかけようかって さっきからずっと迷ってる今 この瞬間はオレのもので この一瞬はオレのもので それは生きてるかぎりずっと変わらない 夕焼けが赤いみたいに本当のことだって それだけがわかるんだ |
首都横断
東西線は荒川を越え地下へと潜る 17時の地下鉄は家路を急ぐ人達を集め集め 都心を走りぬける とりとめのない気持ちが浮かんでは消えるぼんやりと あの俳優が美女とお泊り愛だってさ そんな中吊り広告眺めながら 景色のない窓には眠そうにうつむいて目を閉じる人達 その脇さえない顔したオレが映ってら 迷うことなく進む列車 まるでたくさんの憂鬱をどっかに捨てにいくようさ そして今日が過ぎたことも忘れてやってくる明日は なんだかすこし錆ついてしまう あてもなくまた彷徨う まぼろしみたいにただ消える日々 たよりなくきしむレールだけが ずっとずっと続いてる くたびれた顔で仕事帰りのおじさん どこを見るでもなくただ揺られてる なんかもう人生に何も期待しちゃいないって感じさ でもさ、だれだってきっとそれぞれがんばってんだよな なんて思いながらオレはまた くだらない中吊り広告読んでんだ 無口にただ進む列車 まるで願う言葉もなくしてしまったようさ そして今日が過ぎたことも忘れてやってくる明日は なんだか少し色褪せてしまうから あてもなくまた彷徨う まぼろしみたいにただ消える日も 変わりやしない気持ち そいつをずっとぎゅっと抱えてる たとえば才能やセンスとかいうやつなんてきっと まるで足りちゃいないような奴が想うんだ 「叶えたい夢なら山ほどあるんだ だから 一曲歌わせてくれないか?」 あてもなくまた彷徨う まぼろしみたいにただ消える日も そんな気持ちばっかりを ずっとぎゅっと抱えてる トゥルルルットゥットゥトゥルルルー トゥルルルットゥットゥトゥルルルー |
星空
へッドライトが真夜中を目的地へと照らし出す 東北道は南へとずっとずっと続いてる カーステレオが流す ベンジーの歌が ちょっと信じられないくらいにかっこいいんだ フロントガラスの向こう見上げた先 プラネタリウムみたいにたくさんの星が光ってた 小さく開けた窓からタバコの煙と一緒に さっきまで過ごしてた時間や感じてた気持ちが夜の中へ 石ころみたいにすっとんで消えてくんだ 遠くの友達に会いに行った ちょっとした旅の帰り道に 車を路肩に停め外に出てみると 見渡すかぎりの星空が きれいに見えた 過ぎる車が少し邪魔するけれど 世界の仕組みが何かここは違って 星と話をしてるみたいさ 今思うことの全部がまるでそのままに ずっとずっと遠くまで伝わってしまうような 閉じ込めるものなんてない空 友達が見えたっていう流れ星を オレはちっとも見つけられやしないけど こんな夜空はきっとすこし特別な気がしたんだ だからなくしてしまいたくなくて ずっと見上げてた |
想像
この夜の向こう側ではまだなにも始まっちゃいないし 信じるってのはきっとくだらないことじゃないだろう のぞむってことはそいつに向かって手をのばすこと 窓の外で始まる景色そこにはいつも 浮かんでる 全部をうめつくしちまうくらいのイメージ 街に息を吸い吐きながらたくさん抱えこんできたんだよ いこーぜ 新しい朝履き古した靴でドアを開けて いこーぜ なんどもなんども歩き続けた道の上でまだ寝ぼけながら いつかどこかで起こる出来事きっとそのときあいつが一緒さ 絵空事のそんなイメージに馬鹿みたいにわくわくしてんだよ 空の下をぼんやりといろんな気持ちは流されていって 排水口につまった髪の毛みたいに残ったさみしさは 捨てる場所がない 季節が変わるみたいに今は過去へと過ぎていくけど 繰り返さずにただここにはもうない だけどほら また見てるのはなんだか にやけちまうようなイメージ 悲しさも嬉しさもたくさん焼きつけてきたんだよ いこーぜ ありふれた不安や想いに いきつく場所があるのかなんてしりやしないよ だけど胸の中で踊ってる何か そいつをおいてどこへいくのも そいつらにおいていかれちまうのも なんかいらいらすんだよ この夜の向こう側では まだ何も始まっちゃいないし 信じるってのはきっと くだらないことじゃないだろう のぞむってことはそいつに向かって手をのばすこと 理由なんてありきたりで十分 後悔はしたくないってやつさ そうそれはいらないものだからと引き裂くことはできないよ もう これはいらないものだからと引き裂くことはできないよ |
幸せ
ゆっくり雲を出てきた太陽 街の全部を照らし始めた そこで1人ふとこんなこと想ってた 「君に必要なものすべてこの街のどこか見つけられるはずさ だから捜しに行こう オレたちは幸せになるんだ」 歩道の端に落っこちてた 変な動物の付いたストラップを なんとなくかわいそうに思って 拾ってポケットに入れた ぼんやりと歩き出し見渡す街 いろとりどりのモノたちが 思い思いやかな音を鳴らしてる ビルに則りついた大きなスクリーン 何かをしゃべってら 見上げた先その向こう 抜けるように青い空 「君に必要なすべて この街のどこか見つけられるはずさ だから捜しに行こう オレたちは幸せになるんだ」 |
リフレイン
部屋中の壁全部 貼り付けたフライヤーやポスター くだらないらくがきは 想い出っていうよりたぶん ただそこに確かにあった時間の記録 今 が あのとき じゃなく今だって記憶なんだ だってこの街では 信じられないくらいに悲しいニュースだってすぐ 更新されては消えてく今は昔みたいには 大切なものをずっと大切にしておくことはしないんだ オレはそれは別にいいと思うけどただ オレの好きなあいつや あの場所や 時間を なくしたくないよ 職場の人が冗談ぶって笑いながら言った こいつバンドやってて歌があるんだってさって オレはその人のことが好きでなんだか申し訳ないような さみしいような気持ちになっちまって 思ってもないことを適当にしゃべって中途半端に笑ってた きっと誰もが過ぎてきた時間を時々ふり返り きっと誰もがこれからに小さな期待を抱きながら また忙しくやってくる目の前の日々を韓らしてる 毎日がまた繰り返す 雨降りの後の青空に どっかにそっと隠れてた 虫の声が響き始めた オレは少し急ぎ足 いつもの場所へ向かってる 今日はあいつ来てんのかな いればいいのに きっと楽しくなるからさ きっと楽しくなるから。 |
毎日のかけら
「昨日の代表戦まったくないよな。あんな格下相手に 110なんてがっかりさ」 サッカー狂いが話してる まるで何本吸えるか脱い合ってるみたいに ニコチン中毒達は新しいタバコに火をつける 古い音楽の方がかっこいいそう信じて疑わないやつ うっとうしいくらい詳しい話してる時いちばん嬉しそう なんだかちょっとさみしそうにいつも笑うあの娘だけど 好きなあのバンドみてるとき誰よりもかっこよく踊るんだ それを見てたオレは楽しい気持ちになって その娘のこと好きになった 誰に求められてるわけでもないのにあいつはきっと今日も 新しい歌を作って歌うことにやっきになってる 「別に誰かのまねだって言われたってかまやしないさ。 だってこれがいちばん好きで、オレのやりたいことなんだから」 日本に来てもう20年だっていう中国人の職人がしそうに 子供達の話をしてくれた そして誰もがちょっと傷ついて無口になり始めたころ 空には真っ白な月がきれいに浮かんでて 昔アメリカの誰かがそこに降りたったなんて まったくふざけた嘘みたいだって思うんだ 誰かが落としてった毎日のかけらはまるで いくつ集めても組み合わないパズルみたいだ めんどくさがりの収が言う 「かったるいから音楽変えようぜ、もっとさなんか 理由もなく楽しい気持ちになっちまうようなやつにさ」 借り物の車でオレ達は遠くの街へ向かってて さっき夜が明けたところ 窓の外朝靄の中に 馬鹿みたいに大きなジェットコースターのある遊園地が見えた そいつを走り過ぎて向かう先これからオレ達 たぶんその瞬間 何よりも真実で たぶんその瞬間でしか真実じゃないような そんなものばかりを きっとまたたくさん集めるよ |
夢降る夜
夜深く まるで今までの自分全部
でたらめだから何もかも 消えてしまうような静かさで
もし君に話をしたらきっとほら
すごく楽しくなるようなことまた思い浮かべてた
通りを走る車たち その音が少し遠くに
聞こえるくらいで
まだどこにしまう場所も見つからないまま
夢中で集めたものたちが部屋のすみでころがってら
もうまるでいらないものみたいにだけど
この世界をちゃんと歩き進んでいけたならいつか
それはちっぽけな勇気ややさしさになるから
オレはずっと捨てずにいたいんだ
だから
もしなにか願うことがあるならきっと
こんな夜こそもっと想っておかなくちゃ
神様だってオレのことなんか忘れちまうだろう
幾千万の夢たちが星の夜を駆けていくよ
今夜きれいな空だからきっと君にも見えたはず
繰り返す毎日のことあきらめようと思うこと
1人抱えたさみしさもあの頃からずっと今も
使い続けてるリュックに力まかせにつめこんで
さあ行こうぜ
夜深く まるで今までの自分全部
でたらめだから何もかも 消えてしまうような静かさで
もし君に話をしたらきっとほら
すごく楽しくなるようなことまた思い浮かべてた
通りを走る車たち その音が少し遠くに
聞こえるくらいで
まだどこにしまう場所も見つからないまま
夢中で集めたものたちが部屋のすみでころがってら
もうまるでいらないものみたいにだけど
この世界をちゃんと歩き進んでいけたならいつか
それはちっぽけな勇気ややさしさになるから
オレはずっと捨てずにいたいんだ
だから
もしなにか願うことがあるならきっと
こんな夜こそもっと想っておかなくちゃ
神様だってオレのことなんか忘れちまうだろう
幾千万の夢たちが星の夜を駆けていくよ
今夜きれいな空だからきっと君にも見えたはず
繰り返す毎日のことあきらめようと思うこと
1人抱えたさみしさもあの頃からずっと今も
使い続けてるリュックに力まかせにつめこんで
さあ行こうぜ